横山FIRST活動サマリ
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07中村道治氏科学技術振興機構理事長マがあります。「低電圧動作CMOS」「ナノカーボン材料の開発と応用」、そして三つ目が「バックエンドデバイス」です。それぞれのサブテーマで、2013年12月に開催した最終成果報告会から目標達成率は一層高まっています。 低電圧動作CMOSでは、新素材トランジスタで目標領域に達するn型、p型の両方とも開発できたことで、目標達成率が100%に到達しました。ナノカーボン材料では、グラフェン配線で8nm幅の細線でも抵抗率がバルクの銅と同じ2.1μΩcmを達成し、全体の達成率は98%になりました。バックエンドデバイスでは目標値を大きく超えたほか、巨大磁気抵抗やトポロジカル絶縁体などの新しい物性を発見したことは想定外の成果です。中鉢:膨大に情報量が増えていく未来社会のソリューションにつながる成果ですね。低電圧動作の次世代型トランジスタを確立したことは、社会的にも影響が大きい中鉢良治氏産業技術総合研究所理事長と考えています。ナノカーボン材料の開発では、ナノチューブ、グラフェンで低い抵抗を実現することで、銅線に代わる配線の具体的な材料が見えてきた点が評価できます。バックエンドでも、不揮発メモリの低消費電力化を実現しました。成果はとても分かりやすい。中村:FIRSTプログラムに採択された30課題の中で、新材料を積極的に取り込んで半導体集積デバイスの超低消費電力化を目指したのが横山課題の際立った特徴です。横山課題が採択されていなかったら、ナノエレクトロニクス関連の研究開発に危機が訪れていたと思います。日本のエレクトロニクス・半導体産業に、最先端で世界を追いかけるという機運が失いかけていた頃でしたから、この5年間よく頑張っていただいたと感じています。横山:成果を上げた要因に、産業技術総合研究所連携研究体グリーン・ナノエレクトロニクスセンター(GNC)を中心に、産官学連携体制を構築した点があると思います。研究を実施する研究員は参画企業から産総研に出向してもらい、各大学には委託研究をお願いしています。これらをトータルして産官学の研究プロジェクトを実現しました。産学官連携体制を構築した中村:産総研が中心になり、産業界と大学を巻き込む、産官学が一体となった布陣をつくってくださったことが大きいですね。企業からもかなりの人が入り込んで、基礎研究から実際に動作するところまで取り組みました。FIRSTプログラムの実施期間は実質4年間でした。当初は本当に成果が得られるか心配していたのですが、分かりやすい成果が得られました。みなさんが頑張ったのだと思います。横山:世界でも私たちの活動がだいぶ認知されてきています。当初はコア技術開07

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